オリンピックのあとに不景気になるって本当?その理由は?

2020年東京五輪・パラリンピック競技大会の開催にむけて着々と準備が進められています。競技大会に対する期待は、メダル獲得はもちろん日本経済の観点からも高まるもの。実際、業界にとってはオリンピック特需と言われるような好景気に沸いています。

それと同時に心配されているのがオリンピックのあとに不景気がくる可能性。実は大部分の開催国は、オリンピック閉会後に不景気の波が押し寄せているんです。そこでオリンピックのあとに不景気になると言われる理由とまとめてみました。

【オリンピックのあとの不景気①】建設ラッシュに伴う需要がなくなる

オリンピックが開催されるとき、さまざまな競技を行うため、さらに選手や関係者を迎えるため、数多くの施設が建設されます。施設の規模は大きく、最新の技術が導入されていることが大部分。建設の過程で、技術の開発のための資金が導入され、通常を上回る取り引きが発生します。

このような建設ラッシュは期間限定。オリンピックが終わると、大規模な施設を新たに建設する流れは停滞します。それにより建設過程で必要とされる材料や部品の売買、特需の際に増えていた雇用などが消失。オリンピックに対する依存度が高すぎると、倒産する企業も出てくるかもしれません。

【オリンピックのあとの不景気②】施設の管理や維持費がかかる

巨額の予算を投じて世界に発信できるような最新の大規模施設を作り出すオリンピック。オリンピックが終わったときに問題となるのが、これらの施設の「その後」です。会場等になった施設を維持するのは自治体。つまりは税金です。その規模が大きければ大きいほど、税金による負担はふくれあがります。

会場となった施設が10年後には廃墟に…そんな悲しいニュースを目にすることも少なくありません。そのため最近は、オリンピックが終わったあとの活用法を念頭に置いて施設を作るケースも増えています。適切な活用がなされれば、オリンピック後も経済効果を生み出すことが可能です。

【オリンピックのあとの不景気③】訪日外国人の数が減る

オリンピックの時期は、開催国に注目が集まることから観光旅行などで訪れる外国人が急増。インバウンド効果が期待できます。とくに日本の場合、家電や日用品のまとめ買いがアップする傾向が。日本人の購買意欲が減退しているなか、訪日外国人の存在は経済好転の重要なカギとなることは間違いありません。

現在、日本の各自治体は、2020年東京五輪・パラリンピック競技大会開催に向けて、訪日外国人の効果的な受け入れ体勢を整えています。開催期間中、日本の魅力をいかに上手くPRできるかどうか。それにより、インバウンド効果を継続できるかどうか変わってきます。

【オリンピックのあとの不景気④】サービス業の需要が減る

好景気後に不況が来ると、とくに大きなダメージを受けるのがサービス業。とりわけホテルなどの宿泊施設、旅行代理店、その他の観光関連の業種は、オリンピック閉会後の一時期は需要が一気に減ることが予想されます。

日本では、高度経済成長期後の不景気により、多数のホテルや旅館が廃業することになった過去があります。オリンピックを見据えて新規開業した宿泊施設も多数。訪日外国人だけではなく日本の一般観光旅行者を上手く引き込めるかどうか。それが生き残りを左右することになりそうです。

【オリンピックのあとの不景気⑤】雇用機会が少なくなる

オリンピック開催に向けての準備期間は、建設業、宿泊業、小売り業、広告業など、通常以上の仕事が発生。例年よりも多くの人材を雇用するところが増えてきます。しかしながらオリンピックのあとになると事業規模は縮小。企業にとっては、人手があまるケースもでてきます。

オリンピック終了後に「就職氷河期」が到来するという見方があることは事実。新規求人が減る業種は確かに出てくるでしょう。「自分の就活の時期は大丈夫?」と心配する声も。とはいえ、オリンピック終了後だからこそ成長する業種もあります。そこで企業の動向をしっかり見極めることも就活成功のポイントになりそうです。

【オリンピックのあとの不景気⑥】投資の流れが変わってくる

くわえてオリンピックの前と後では投資の流れがそれなりに変わります。とくに風向きが悪くなるのでは?と懸念されているのが不動産投資。オリンピック準備期間中の公共投資がなくなるため、エリアによっては不動産価格が大きく下落するのでは?と言われいます。

現在の日本では、オリンピックを目前にひかえて不動産投資が過熱。「高騰している今が売り時」「訪日外国人が増えるので今が買い時」など、投資参入を促す情報が蔓延しています。投資ブームがいったん落ち着いたら、日本の経済にどのような影響が出てくるのかも気になるところです。

まとめ

オリンピックのあとに不景気になると言われますが、国によってその度合いはさまざま。不景気に陥りやすいのは人口が少ない地域を会場にしているケースとも言われてます。開催地が東京である今回のオリンピックは、開催中はもちろんその後の影響もぜひ注目してみたいですね。