2020年東京五輪・パラリンピック競技大会に向けてどのような準備があるの?

約1年後、2020年東京五輪・パラリンピック競技大会が開催されることが決定しています。最近は、観戦チケットの抽選販売が行われ、秒殺で完売したこともニュースになりました。実際のところ、五輪・パラリンピックが行われる実感はまだ薄いというのが多くの人の印象でしょう。そこで競技大会の開催に向けてどのような準備が行われるのか、まとめてみたいと思います。

【東京五輪・パラリンピック①】観戦チケットの抽選販売

日本では5月に観戦チケットの抽選販売が行われました。ID登録するだけでも大変な混雑ぶりで、五輪・パラリンピックに対する関心の高さが浮かび上がりました。申し込みのためのID登録者数は750万人を超えたとのこと。322万枚のチケットが販売されたそうです。

観戦チケットの抽選販売は、外れた人を対象に複数回に分けて実施されます。次回の抽選販売は8月に行われる予定。さらに同月、パラリンピック観戦のためのチケット販売も始まります。5月の抽選販売のときと同じく、かなり混雑・混乱することが予想されています。

【東京五輪・パラリンピック②】大会ボランティアの確保

東京五輪・パラリンピック競技大会を見に来る観客は相当な数にのぼります。日本人だけではなく、大会観戦のために海外から訪日する人も相当数になる見込み。東京付近は、多様な観客が殺到する異例の状況になります。それに対応するため、大会ボランティアの確保が進められています。

大会ボランティアとしてとくにニーズがあるのが外国人に対応する人。もちろん英語だけでは不十分。アジア、ヨーロッパ、その他の言語に対応できる環境整備が必須です。大会ボランティアの応募枠は約8万人。ボランティアが決定したあとに行われる研修も、開催に向けた大事な準備のひとつです。

【東京五輪・パラリンピック③】競技会場・選手村の整備

競技が行われる会場や、選手が滞在する選手村の整備は、東京五輪・パラリンピックの準備のなかの「肝」ともいえる一大事業。中心となる新国立競技場は、11月に完成させるために急ピッチで工事が進められています。晴海に設置される選手村は、この年末に完成する見通しです。

現在、競技会場・選手村の整備は順調に進んでいると報告されています。しかし、急ピッチで工事を進めるにあたり、無理な勤務が強いられている、安全対策が不十分であるという報道も出ました。すべての会場は2月に完成予定。無事に工事を終えられることが望まれています。

【東京五輪・パラリンピック④】大会関係者の滞在環境の整備

東京五輪・パラリンピック競技大会の開催期間は、参加する選手、その家族、チーム関係者、応援団など、たくさんの人たちが会場付近に宿泊します。そこに、世界各国から取材のために会場入りするメディア関係者も加わります。そのため東京付近の人口密度は一気に高くなります。

こうした人たちの滞在環境は、日本のイメージの良し悪しに関わってくるという一面が。滞在環境が充実していれば、日本の「おもてなし」が好意的に海外に発信されます。失敗するとその逆。イメージダウンは免れません。日本をPRする絶好の機会として、いろいろな工夫が凝らされることになるでしょう。

【東京五輪・パラリンピック⑤】公共施設の整備

加えて、交通機関、一般道路、公共トイレなど、公共施設の整備も重要な準備に含まれます。通常よりも多くの人々が殺到することは必須。混雑・混乱により不便や大きな事故が誘発されることは絶対に避けたいところ。また外国人やユニバーサル対応も視野に入れることが望まれます。

とくに懸念されているのが、混雑時に事故が起こりやすいエスカレーター。関東では一般的に「左立ち・右歩き」が定着しています。しかし、混雑を緩和するために「両側立ち」を推奨するという見方も。とくに人が多く集まるJR・私鉄・地下鉄の駅にて、本格的に実施することが検討されています。

【東京五輪・パラリンピック⑥】テストイベントの実施

あまり積極的に報道されていませんが、長期にわたって行われているのがテストイベント。約60競技のテストイベントが春まで続きます。テストイベントの参加者は本物のアスリートと実際の大会関係者。本番と同じように競技が円滑に実施できるか入念にチェックします。

当然、テストイベントを行うことにより、競技環境や実施体制の不備がでてきます。大切なのは、それらを解決しながら大会運営のノウハウを蓄積し、マニュアルを整えていくこと。テストイベントは何度も繰り返し実施され、東京五輪・パラリンピックという「本番」の成功を目指します。

まとめ

2020年東京五輪・パラリンピック競技大会の開催は、もともと混雑している東京をさらに混雑させること。そのため、異例の混雑状況でどのようなことが起こりうるのか、いろいろな視点でチェックすることが必要です。そのため開催に向けた準備は、実際に大会の運営に携わる人に加え、多岐にわたる分野の専門家を交えて行われることになります。