これからコロナ倒産が増える?現在の状況とその後の影響を解説

新型コロナウィルスの感染拡大により、日本は長きに渡って緊急事態宣言が発動される事態になりました。それに伴い、多くのお店は営業自粛を余儀なくされることに。5月のGWは、外出を控えて家にいる「ステイホーム週間」と言い換えられました。

そのようななか、経営破綻や雇用の打ち切りが増えてきており、その流れはさらに拡大すると言われています。新型コロナウィルス問題が解決するまでには数年かかるという見方も。その結果、世界各国が一斉に不況に陥る可能性も指摘されはじめています。

「コロナ倒産」は中小・零細企業を中心に増加

新型コロナウィルスの影響による倒産は「コロナ倒産」と呼ばれ、通常の倒産とは区別されています。2020年の5月の時点で、35都道府県のコロナ倒産は100社を超えたことが報告されました。3月末で25社だったため、一気に4倍を超えた計算になります。

最初は、中国人を始めとする訪日外国人に支えられていた宿泊業を中心に、コロナ倒産が拡大しました。それに加えて、営業自粛・外出自粛の影響により、飲食業の倒産も加速。とくに、営業自粛期間を乗り切る体力がない、中小・零細企業が打撃を受けました。

「コロナ倒産」の特徴は負債額が少ない

通常は、多額の負債を抱えた状態で倒産することが通例です。しかしながら今回のコロナ倒産の場合、負債額が1,000万円未満で倒産するパターンが多いことです。それは、コロナ倒産は中小・零細企業が多いことに加え、早い段階で見切りをつけるケースが多いことを示唆しています。

「コロナ倒産」はGW以降にさらに増える?

深刻化しつつあるコロナ倒産ですが、GW以降にさらに増えると指摘され始めています。現時点では、資金繰りに行き詰った中小・零細企業の倒産が中心です。しかし、倒産の波はさらに拡大して、上場企業にも及んでいくと言われているのです。

とくに新型コロナウィルスによる影響が出始めているのが製造業。全体の約41%にあたる146社が業績を下方修正しました。それに続くのがサービス業、そして小売業です。現在、サービス業と小売り業の倒産が目立っていますが、そこに製造業が加わる可能性が高まっています。

コロナの負の連鎖が深刻な製造業

製造業が打撃を受けている理由のひとつが、世界中の感染拡大によるサプライチェーンの分断。製品そのものを製造することが困難になっているのです。商品によっては輸出先だった国々の市場が縮小。これらの影響は6月末にあらわれると予想されています。

「コロナ倒産」はアパレル業界にも及ぶ

もうひとつ、倒産の事例が増えているのがアパレル業界です。アメリカでは大手衣料品チェーンであるクルー・グループが破産を申請。もともと経営状態がよくなかったそうですが、新型コロナウィルス感染拡大が追い打ちをかけた結果となりました。

日本の場合、営業時間の縮小や外出自粛により、個人経営の衣料品店はいち早く経営困難に。さらに、海外ブランドを扱う衣料品店や雑貨店にも影響が及んでいます。百貨店の営業自粛も長期化していることから、これからコロナ倒産が増える可能性が捨てきれません。

アパレル業界の停滞は芸能界に影響も

アパレル業界の停滞により影響が広がるのが芸能界。アパレル業界を通じた仕事がメインの芸能人も少なくありません。大規模なイベントやプロモーション企画が立ち消えになり、仕事が激減するどころから皆無になる芸能人も多いようです。

広告関連企業の「コロナ倒産」は大丈夫?

新型コロナウィルスの感染拡大がひろがり、大規模イベントの自粛が始まったことで、イベント会社やフリーランスが苦境に立たされたことは、ニュース等を通じて広く紹介されました。その流れで需要が消滅しているのが広告業界です。

長期的にみると、フェイスブックやGoogleなど、広告収益が利益の多くを占める企業が受ける影響も深刻だと考えられています。なぜなら、企業は経営状態が悪くなったら、状況を打破するために、まずは広告費のカットから始める可能性があるからです。

コロナにより消滅の危機にあるのがタウン誌

駅や飲食店などで配布されているタウン誌や地域情報誌は、広告収入により無料を実現しています。長く続いている出版不況に追い打ちをかけたのが新型コロナウィルス。企業の業績悪化により広告収入が激減し、すでに破産手続きに入った会社もあらわれています。

まとめ

「コロナ倒産」が増加する一方、「コロナ好況」に沸く業種も出現しています。外出自粛が続くなか、通信販売やデリバリーの売り上げは好調。また、テレワークに関連する企業は、業績拡大に向けて一気に動き出しており、テレビCMを目にする機会も増えました。

新型コロナウィルスの感染拡大により、日本の産業構造が逆転する現象が起こりつつあります。コロナ収束後は、「コロナ不況」に陥るとの指摘もあります。しかしむしろ、産業構造のヒエラルキーが変化すると考えた方がいいかもしれません。