就職氷河期世代支援プログラムとは?概要を忠実にまとめてみました!

安倍政権は就職氷河期世代を「救済」するための支援プログラムを発表しました。第5回経済財政諮問会議にて、「人生再設計第一世代」と言い換えたことにより批判が殺到。すぐに就職氷河期世代という表現に戻すというバタバタぶりも印象的でした。

この世代に該当する人たちは「私たちの世代は無能なの?」と疑問に思った人も多いのではないでしょうか。これから3年のあいだ、このプログラムを集中的に実施するとのこと。そこで就職氷河期世代支援プログラムの概要を内閣府の資料から忠実にまとめてみました。

【就職氷河期世代支援プログラム①】支援に至る背景は?

就職氷河期世代とは、現在の30代半ばから40代半ばにあたる世代のことを指します。大学を卒業して就職活動をするにも、雇用の機会が極端に少なかった時期。正規の就職が難しかったこともあり、派遣会社の社員として働くなど、不安定な状態になりました。

とくにこのプログラムで問題視されているのが無職のまま中年世代にさしかかる人たち。無職の人のなかには「引きこもり」と呼ばれる、社会とのつながりを絶っているケースも。そうした状況にある人たちも含めて支援を行うとしています。

【就職氷河期世代支援プログラム②】だれを支援するの?

就職氷河期世代支援プログラムが対象とするのは、正規雇用を望んでいるものの非正規雇用で働いている人たち。加えて、就職する気持ちがあるものの、何らかの事情により就職活動を行うことができない無職者も対象となります。

さらに、社会とのつながりを作ることが困難な状態にある、いわゆる「ひきこもり」であるケースもプログラムの対象。この場合、社会参加のためのサポートが中心となります。つまり、就職支援と社会参加支援の両方が含まれているということになります。

【就職氷河期世代支援プログラム③】協力するのはどこ?

さまざまな支援を行うにあたり、プログラムに協力するのは主に都道府県等の自治体です。どのようなサポートが必要なのか、どのような事情があるのかは、地域により異なるという考えから。そこで支援のニーズや実態の調査もあわせて行うこととしました。

そこで強調されたのが「横のつながり」を作るということ。最初は自治体の主導で支援が行われますが、優れた取り組みをモデルに位置づけ、徐々に民間に移行させることを狙っています。そこで、複数の組織や団体が協力しあえる環境を作ることも視野に入れています。

【就職氷河期世代支援プログラム④】どのような支援をするの?

内閣府は、相談→訓練→採用の流れを作る3本の柱により、具体的な支援の内容を説明しています。

支援1:就職相談窓口をつくる

支援のスタートとなるのが「窓口」。就職氷河期世代の支援の対象となる人が、気軽に相談できる場を設けることです。設置を想定しているのがハローワーク。専門の窓口を作り、チーム制によるサポートを実施することを計画しています。

支援2:リカレント教育を充実させる

窓口の次のステップとして想定しているのがリカレント教育。これは、生涯に渡って行われる社会人の再教育のことを意味します。ここでは正規雇用につながる資格の取得や職場実習を組み合わせたものを想定。とくに「人手不足業種」にかかわる教育に力を入れます。

支援3:採用側の環境整備

受け入れ先となる企業の環境整備もプログラムの一環。社会人向けのインターンを充実させる、助成金のあり方を見直す、「中間的就労」の場を作るなど。「中間的就労」とは、通常の働き方が難しい人が、公的なサポートを受けながら、段階的に就業するというものです。

【就職氷河期世代支援プログラム⑤】横のつながりをつくる

就職氷河期世代が支援を必要とする理由として、社会参加が困難な人が多いことを挙げています。その実情に寄り添った支援をするために、ひきこもり経験者が参画する、関連するNPOを活用するなど、「横のつながり」を広げていくことを推奨しています。

【就職氷河期世代支援プログラム⑥】集中的に取り組むのは3年間

内閣府は、就職氷河期世代支援プログラムを集中的に行うのは3年間としています。この世代の人たちが働きやすい環境を作り、正規雇用数や社会参加者数を増やしていくことが3年間の目標。正規雇用者に関しては、30万人の増加を目指しています。ただ、地域により実情が異なるため、各自治体で現実に合った数値目標を立てるとのことです。

まとめ

内閣府による就職氷河期世代支援プログラムは発表されるとすぐに批判が集中。主に以下のような疑問が呈されました。

・この世代に固有の雇用問題と「ひきこもり」の問題は別なのではないか?
・就職氷河期世代=「再教育」が必要な世代という印象を植え付けているのでは?
・「人手不足業種」に斡旋することを狙っているだけなのでは?
・一部の自治体、企業、団体が助成により潤うだけなのでは?

このプログラムはまだ開始されたばかり。実際にどのような展開を見せるのか、成果があるのか課題が出てくるのか、見守っていくことが必要です。