【問われる日本の外交】最大の争点と国の意向

たくさんの他国と関係を持つ日本は、外交問題がひっきりなしに起こります。いつでも、どこの国とも、仲良しこよしでいられるといいのですが、生まれも育ちも違う人と価値観を共有することは容易ではありません。

今回は日本が抱える外交問題の争点と、解決に向けてどのような取り組みをしているかをご紹介します。

日本の外交問題、最大の争点は「北朝鮮とアメリカ」

目まぐるしく変わる世界情勢の中で、日本は様々な問題と向き合っています。その中でも最大の争点といわれるのが、北朝鮮とアメリカとの関係性です。日本とは、長きにわたり外交を続けてきた2カ国ですが、昨年の米朝首脳会談により、大きく進展しました。

河野外務大臣は、昨年の米朝首脳会談について、以下のようにコメントしています。

「北朝鮮がどれだけ明確に、CVID(完全で検証可能、かつ、不可逆的な廃棄)をコミットメント(約束)を出すかどうかだ。」

野党議員の中には、「北朝鮮が核を持たずに世界で暮らせるよう、配慮することも大切ではないか?」という意見もあります。ですが、日本とアメリカは、「核廃棄することを条件として、手を差し伸べる用意はある」と言い続けています。それでも核を放棄しない北朝鮮に対し、核放棄前に圧力を弱めることは、「核を放棄しなくても、放棄すると言っているだけで助けてもらえるんだ。」という考えを与えてしまうことになるのです。

今月27日に予定されている2回目の米朝首脳会談に向けて、河野外務大臣は21日、アメリカのポンペオ国務長官と電話で会談を行いました。河野外務大臣は電話会談の様子を、以下のようにコメントしました。

「大量破壊兵器のCVIDとあらゆる射程ミサイルの廃棄に向けて、日米間でずっと連携をしているので、方向性としてぴったり合っている。」

北朝鮮は核を放棄する以外に選択肢がなく、その実現に向けて、少しずつ成果が出てきています。核ミサイルの脅威は言わずもがなですが、日本と北朝鮮の間には「拉致問題」があることを忘れてはいけません。

北朝鮮の拉致問題、いったいどこまで進んでいるの?

日本とアメリカが北朝鮮に対し求めていることは、同じです。「核を放棄しなさい」というのが、同一の思いであり、その思いに沿って歩みを共にしてきました。

ですが、アメリカにとって拉致問題は遠い話といえます。拉致問題は2カ国間に捉え方の違いがあり、米朝首脳会談など日本が参加していない会談では、強く訴えることができないのが現状です。

だからといって、拉致被害者を無視するわけにはいきません。河野外務大臣はアメリカとの会談の際、常々、拉致問題を提起してきました。アメリカが重く受け止めている印象を持つことは難しいですが、言い続けることはとても大切です。

北朝鮮の金委員長は2018年の米朝首脳会談以降、世界の仲間入りを果たそうと、北朝鮮のグローバル化を視野に入れています。独裁政権ではやっていけないことを実感し、人と手を取り合うことを学んだともいえます。意識改革はとても大きな変化であり、核放棄と共に、拉致問題の解決も着実に進んでいるといえるでしょう。

沖縄の米軍基地問題、これからどうなる?

2019年2月24日、沖縄県は普天間基地移設の県民投票を行います。選択肢は3つあり、「賛成」「反対」「どちらでもない」です。この県民投票の結果に、法的拘束力はありません。ですので、結果がなんであれ、辺野古移設自体が無くなるわけではないのです。

現時点で、政府は辺野古移設を推進しており、実現へ向けて着実に足並みを揃えています。

河野外務大臣は、2019年1月28日の外交演説で、以下のようにコメントしています。

「日本の平和と安全を確保していく上で、日米関係を一層強化し、日米同盟の抑止力と対処力を一層向上させます。同時に普天間飛行場の1日も早い、辺野古移設を含め、地元の負担軽減に、全力で取り組むとともに、沖縄の一層の成長につながる国際化支援を進めます。更に米国の協力を得て、英語教育を推進します。加えて、自由、民主主義、基本的人権、法の支配、国際法の尊重など、共通の価値観を持つ国々との連携を強めていきます。」

沖縄は日本の脅威となる他国から、最も近い場所にあります。その脅威は同盟国にとっても同じで、そのために在日米軍基地が沖縄に集中しているのです。理論的には理解できていても、実際に住んでいると、理論だけで片付けることはできない問題もあります。

それら地域住民の気持ちを、国が「見て見ぬ振り」しているわけではありません。「沖縄県民の一層の向上とともに、日本の安全も守る」という難しい問題であるため、話し合いは現在も平行線をたどっています。

現沖縄県知事の玉城デニー氏は、過去最高の投票率で当選しました。基地反対を強く訴えており、支持者の数=基地反対県民の数、ととることもできます。

ではここで、面白い事実をお教えしましょう。

実は、普天間飛行場周辺の住宅密度と、東京都福生市にある横田基地周辺の住宅密度は、ほぼ同じです。偏向報道の多い世の中で、横田基地周辺が普天間基地ほど騒がれていないのは、なぜでしょうか。

「木を見て森を見ず、は、一体だれなのか。」

そう考えることによって、必要性の意味を見つけられるのではないでしょうか。

日韓関係は非常に厳しいものだが、解決策はあるのか

日本と韓国は、たくさんの問題を抱えています。慰安婦問題、さらには韓国高官による天皇侮辱と、後を絶たずに問題が起こっています。

両国間には問題の受け止め方に違いがあり、日本としては、韓国が、誠意を持って対応していると受け取れることはほとんどありません。ですが、相手を叩いてばかりいても外交は成り立ちませんよね。どこかで「納得できる答え」を出さなければ、問題はいつまでも平行線を辿るだけです。

許したわけじゃないけど、韓国にばかり構っているわけにもいかない

2015年12月28日、日韓外相会談で「日韓間の慰安婦問題について、最終的かつ不可逆的な解決を確認した」として、日本政府と韓国政府はこれに合意しました。この取り決めが、「慰安婦問題日韓合意」と呼ばれるものです。

ですが、慰安婦像は増え続け、韓国政府はこの合意を「なかったふり」としています。慰安婦問題日韓合意時と韓国の大統領は変わっていますが、大統領が変わったからといって、合意がなかったことにされるのは理解に苦しみますよね。

では、日本も首相が変わる度に、韓国との約束を「なかったふり」していいのでしょうか。なんて言った日には、それは違うと、韓国側に言われるのが目に見えているでしょう。

また今月7日のブルームバーグのインタビューで、韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長は、以下のように話しています。

「一言でいいのだ。日本を代表する首相かあるいは、私としては間もなく退位される天皇が望ましいと思う。その方は戦争犯罪の主犯の息子ではないか。そのような方が一度おばあさんの手を握り、本当に申し訳なかったと一言いえば、すっかり解消されるだろう。」

この発言は多くの日本国民の怒りを買い、「慰安婦問題日韓合意を無視しているくせに!」といった声が、ネット上に溢れています。日本政府は慰安婦問題日韓合意との際に、慰安婦について、以下のように同意しています。

「当時の軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から日本政府は責任を痛感している。」

ですが、文議長にとって、この合意は以下のように受け止められるようです。

「それは法的な謝罪だ。国家間で謝罪したりされたりすることはあるが、問題は被害者がいるということだ。」

戦争時に名誉と尊厳を傷付けられた女性は、世界中にいます。韓国人女性だけでなく、日本人女性にも被害者はいるのです。そして傷付いたのは、女性だけではありませんよね。戦地で戦う多くの男性も傷付き、みんなが何かしらを失い、悲しい思いをしているのです。

文議長の発言について、河野外務大臣は、以下のようにコメントしています。

「極めて無礼な発言だ。」

韓国は今回の発言に対し謝罪する意思はなく、発言の意図を説明するばかりで、日韓間の捉え方に温度差があると感じられます。

政治的には非常に厳しいものの、2018年の日本と韓国の年間往来数が、初めて1,000万人を超えました。政治的状況とは裏腹に、国民同士での嫌悪感は少なくなってきているともいえます。

まとめ

国内のことも他国のことも考えなければいけないのが、外務大臣です。その仕事量は想像を絶するもので、問題は日々山積みになっていきます。

現外務大臣である河野太郎氏は、国際色豊かな一面を持ち合わせており、英語力はネイティブレベルだと評判です。次期首相候補ともいわれていて、歯に衣着せぬ物言いは、多くの国民から支持を受けています。

日本人は寛容で、武力行使に出ることはありません。平和的解決を目指し、いつでも対話による解決を目指しています。

感じていることや思っていることがあっても、目を瞑って「自分にできることをするしかない」という精神が備わっています。ですが、だからといって、なんでもかんでも許せるわけではないのです。

ハッキリバッサリと、正論で物事を解決していく外務大臣の存在は、今後の外交問題においてとても心強いものといえるでしょう。