Twitterで話題!「独身の日」とは?中国の驚異のネットセールの背景を解説

中国では、11月11日にネット小売業による大規模セールが行われ、驚異的な売り上げをたたき出したことで話題になりました。このイベントを最初に始めたのは最大のIT大手であるアリババ。現在は「独身の日」とセールが一体化した国民的イベントとして定着しています。そこで「独身の日」とはそもそも何なのか、中国で受け入れられた背景なども合わせて解説していきたいと思います。

「独身の日」が11月11日である理由は?

中国語による「独身の日」は「光棍節(こうこんせつ)」。光棍節が11月11日に設定された理由は、「光棍」の意味に由来します。

「光棍」には二つの意味がある

「光棍」という言葉は中国語のスラングで、「独身者」のこと。同時に「ツルツルした棒」という意味もあります。そんな棒に似ている日はいつだろうか?それを検討した結果、「1111」すなわち「11月11日」が選ばれたそうです。

「独身の日」を生み出したのは大学生

「独身の日」の起源は古く1993年という説が有力です。この説によると、南京大学の寮に住んでいた大学生が、結婚できる方法について話す過程で「記念日を作る」ことを思いついたことが発端。棒とかけて「11月11日」を選んだということです。

中国における「独身者」をとりまく状況

中国で「独身の日」に光が当たったことには、明確な理由があります。それは、中国人の最大の関心ごとのひとつが婚活ということ。とくに親世代を中心に婚活ブームが沸き起こっています。

より良い条件の結婚相手を探す

子どもの代わりに結婚相手を探す中国人の母親の様子を目にしたことも多いのでは?中国の親世代にとって結婚とは「家」の繁栄を左右する一大イベント。そのため子どもの承諾を得ずに、勝手に婚活をする人もいるほどです。

当初の「独身の日」は婚活サポート日

当初の「独身の日」は、お見合いパーティーが企画されるなど、婚活を後押しする日として浸透。中国では20代後半になると、とくに女性は「売れ残り」と見なされ、肩身の狭い思いをするはめに。11月11日は、そのような独身者をターゲットに、数々の婚活イベントが開催されるようになりました。

中国共産党は婚活を推奨

かつては「一人っ子政策」のイメージが定着していた中国。現在はかなり事情が異なっています。将来の少子高齢化に備え、国をあげて婚活さらには出産を推奨しているのです。

「一人っ子政策」の反動で高齢化が加速

人口の爆発的な増加をコントロールするために採用された「一人っ子政策」。その反動により人口の急速な高齢化が進むことが懸念されています。50年後の予測によると、中国の60歳以上の人口は4億8000万人を超える可能性があるそうです。

高齢化が進むと中国の経済成長に影響が

高齢になると必然的に国の労働力から離脱していきます。つまり高齢者増加と労働力減少はワンセット。結婚・出産を加速させなければ、中国の経済成長も頭打ちになってしまう可能性大というわけです。

「独身の日」のメッセージは独身を謳歌!

「独身の日」のセール成功の理由は、この国の流れに逆行するメッセージを放ったこと。中国のIT大手であるアリババグループのひとつ「タオバオ商場」にて、「独身の人こそ買い物を楽しもう!」という趣旨のセールを実施しました。

独身謳歌のバーゲンは大成功

本来の「独身の日」は、独身をネガティブにとらえるもの。それに対して独身であることを前向きにとらえ、購買意欲につなげることが、タオバオ商場の戦略でした。結婚に対して保守的な考えが根強く残っている中国。セールの成功は、若者世代の結婚観を浮き彫りにする結果となりました。

結婚に対して距離感がある若者世代

早期の結婚を望む親世代とは対照的に、中国の若者の多くは冷静。若いうちは経済的に不安定、仕事が忙しい、恋愛結婚がしたいなど、結婚を躊躇する理由はさまざまですが、そもそも離婚率が増加している実情も大きいようです。そんななか、「独身の日」のイベント化は、結婚のプレッシャーから逃れる、独身であることを正当化することに寄与しました。

「独身の日」の中国の売り上げは3.5兆円

中国の「独身の日」が話題になった理由のひとつが驚異的な売り上げ。1日だけでなんと3.5兆円を売り上げたそうです。若者が結婚相手を探す日だった「独身の日」は、中国の最強の商戦日に変わったというわけです。

「独身の日」の売り上げの大部分はネット通販

一般的にセールというと、実店舗に並んでもみくちゃになりながら目当ての商品を探すイメージ。しかしながら中国の「独身の日」のセールは、もっと静かな環境で行われます。ほとんどの消費者はセールに向けてスマホ上で待機。セール開始のタイミングと共に、瞬く間に商品が売れるという仕組みです。

アリババの「独身の日」セールは世界に広がる?

「独身の日」セール成功は、キャッシュレス化の流れのなか、ネット小売業の可能性を広げると期待されています。世界の多くの国ではキャッシュレス化が浸透。日本もキャッシュレス化を推進している最中にあります。瞬時に巨額の売り上げを生み出すアリババの「独身の日」セールは、「ネットセールの日」として定着するのでは?とも言われています。

まとめ

世界各国では、「独身の日」という言葉は使わないものの、「11月11日」にネットセールをしかける企業が増加傾向にあるとのこと。日本では、イオンモールが11月5日から11日にかけて「サイバーeセール」を実施しました。11月は世界的に売り上げが減少する悩ましい時期。「ブラックフライデー」と並ぶ消費刺激策として「独身の日」に注目が集まることは必然の流れと言えるでしょう。